コンテンツ配信としてのポッドキャストの可能性

「ポッドキャスト」が今、非常に注目を集めている。目を見開くような新しい技術の登場ではなく、むしろいい意味での「枯れた技術」の集積によって形成された新しいインターネット・エクスペリエンスである。
では、この「ポッドキャスト」をクライアントのWeb戦略に実際に取りいれようとした時に、どのようなことに留意し、どう活用していけばいいのだろうか?実際に、今、ポッドキャストで起きていること、そしてこれから起こりうる可能性を実例を交えて検証してみたい。


「ポッドキャスト」がこれだけ話題になった理由

「ブログ」がこれだけ日本に浸透した理由は「ウェブログ-Weblog」や「ウェブ日記」などの言葉から、カタカナで「ブログ」として認知されたからではないだろうか?「Ajax」もそうであるが、「JavaScript + XML」では一般化できなかっただろう。
ポッドキャストも同様であり、この「ポッドキャスト」という固有名詞で表現されたからこそ、インターネットに与えたインパクトは非常に大きくなったと考えられる。「RSSによる音声ファイル・ディストリビューション・システム」では、きっと意味がなかっただろう。

このポッドキャストの特徴は、iPodなどの携帯端末に向け、いつでもどこでも、音声や音楽ファイルをオンデマンドに、あたかも放送(キャスト)されているかのように配信できるところにある。
技術的には、サーバにアップされたMP3ファイルなどを、RSS 2.0のenclosureタグで記述されたファイルのフィードを自動的にダウンロードするだけのものである。しかし、アグリゲーションサイト(ポータルやランキング、評価サイト)などによって、人気のコンテンツやサウンドを、PCの前でなく、自分の携帯音楽プレイヤーに持ち運んで聞いてもらえる点が、非常にユニークなインターネットの新しい経験を生み出している。

PCのディスプレイの前だけでなく、電車やクルマで通勤中。会社で書類を作成しながら、稟議書にサインしながらでもポッドキャストであれば楽しんだり、学んだり、情報を収集したりすることができるのだ。

テクノロジー的な視点で見ると、良い意味での「枯れた技術」で構成されているため、ウェブコンテンツとして、実装しやすいし、話題としての効果もある。民放ラジオ局がこぞってポッドキャストに参入するのもプロモーションとしても考えられやすいからだ。ラジオ番組制作者にとっては、ポッドキャスト番組の制作はまさにうってつけである。
また、ラジオに限らず、TVの番組宣伝から企業PRにまでポッドキャストによって、新たな「耳」と「時間」がWebマーケティングに付加されたと考えるべきであろう。しかも、まだこの経験によって次に何が起きるのかを世界の誰も体験していないという新たなビジネスチャンスに満ち溢れている。


ポッドキャストのテクノロジー的な特徴
1.RSS2.0を活用して配信情報を送ることができる(ブログ機能と同様)
 サーバに、MP3やAACなどの音声ファイルをアップするだけで、RSS2.0の事前登録者に自動配信できる(RSS2.0の記述が必要)

2.iTunesなどの音楽管理ソフトを経由して、携帯端末に送信できる
 ユーザーは、コンピュータの音楽管理ソフトを通じて、購読するポッドキャスト番組を自動的に連動させることができる。

3.アグリゲーションサイトを通じてパブリッシュすることができる
 ポッドキャスト配信者(ポッドキャスター)は、アグリゲーションサイトに登録することによって、広く購読者を募ることができる

4.エンハンスド・ポッドキャストなど今後も新たなテクノロジーが登場する。
フレーム単位の静止画で動画再生やWebリンク、トラックバック、コメントなどが可能となる。



【1】RSS2.0で記述されたデータ→【2】限定された購読者のPC  →携帯音楽プレーヤー
               →【3】不特定多数の購読者のPC →携帯音楽プレーヤ

【4】エンハンスドポッドキャスト→ 新たなインターネットエクスペリエンス


ポッドキャストにおけるビジネスチャンス

メディアには、リラックスメディアとテンション(緊張)メディアがある。テレビや映画は、リラックスしている時のメディアであり、コンピュータは、常にキーボードとマウスを操作しながらのテンションメディアだと筆者は考えている。ラジオやポッドキャストなどの耳を経由するメディアは、その中間の「アイドル(ながら)メディア」といえよう。リラックスしていても、テンションがあがっていても、耳は意外にアイドルタイムがあり、どちらの状態であっても対応ができる器官である。
ポッドキャストのビジネスは、そんな耳を経由するはじめてのWebとゼロベースで考えてみる必要があるだろう。
現在、ラジオ番組からのリメイクしたポッドキャスト番組コンテンツが展開されている。ラジオの聴視率のアップ、プロモーションを理由に参戦するが、目的はデジタル時代の新しい事業モデルの構築である。課金ビジネスやいろんな分野に参入できるまたとないチャンスである。
また、アマチュアのホビーとしての参入。さらにアフリエイト収益を目的としたニッチコンテンツでのプロ化などもポッドキャストのビジネスモデルとして考えられる。

では、企業はどうだろうか?
現在のメルマガはどのくらい精読されているだろうか?RSS2.0でどれだけリリースが発行されているのだろうか?更新されたWebページをポッドキャスト化するにはどれだけのコストがかさむのか?Web制作の業務にポッドキャストは、どのように関わってくるのか?を考えてみる価値はありそうだ。
ポッドキャストは「枯れた技術」であり、導入することはそれほど高い敷居ではない。しかし、企業としてポッドキャストを運営するということは、企画も含めてラジオ番組を提供し、制作するということと同様の覚悟が必要だ。しかも、その番組は、社内の役員は当然のこと、顧客の耳に直接配信されるダイレクトなメディアである。いやすでにメディア(媒介)ではなく、ダイレクトなメッセージとなるであろう。さらに、伝播された情報は、アマチュアのブロガーやポッドキャスターによって、企業の製品やサービスが口コミレベルでさらに伝達されることになるであろう。

ポッドキャストという新しいインターネット・エクスペリエンスの勃興によって、新たなコミュニケーション手段が考えられる時期にきている。

ポッドキャストの心理的な特性
1.PCの前でなくても、ヘッドフォンが使える場所ならどこでも再生できる。
2.PCの前でも、仕事中でも、耳が使える時間ならいつでも再生できる。
3.企業のメルマガを読む暇がなくても、聞く時間ならまだある。
4.顧客と音声や音楽によって、直接的なコミュニケーションができる。
5.目で読ませるのでなく、耳を使った「ながらコミュニケーション」が可能。


ポッドキャストおよびCGM市場のマトリックス
PPT CGM Power参照
ibmpod
【タイトル】企業IRポッドキャストのスタンダード形式
【コンテンツ名】米国IBM社「IRヴューポイント」
【企業】米国IBM
【URL】http://www.ibm.com/investor/viewpoint/podcast/22-09-05-1.phtml
【タイプ】企業広報型ポッドキャスト
【目的】IBMの投資家向け情報の提供
【内容】
IBMの将来ヴィジョンを、淡々と語る企業ポッドキャスト。派手な音楽やジングルがないだけに、社風をあらわしているのかもしれない。あくまでもビジネスライクに落ちついたトーンの構成で未来のIBM社のあるべき姿を伝える。公開企業の堅苦しいIR文書をPDFで読まされるよりは、このようなIR手法はクライアントに提案しやすいだろう。
財務担当者が語りかける数字に説得力があれば、この手法は日本の企業でもありだろう。IRポッドキャストのスタンダード形式はIBM流がシンプルで好感が持てる。

whitehousepod
【タイトル】ブッシュ大統領の"プッシュ演説"
【コンテンツ名】ブッシュ大統領のラジオアドレス
【企業】米国ホワイトハウス
【URL】http://www.whitehouse.gov/news/radio/
【タイプ】国家広報型ポッドキャスト
【目的】企業のIR活動の一環
【内容】
トルーマン大統領の時代から、大統領とニューメディアはきっても切れない関係だ。ケネディ暗殺の速報は初の衛星放送で、クリントンのスキャンダルはインターネットで。ブッシュ大統領の演説もポッドキャストで、主要な部分は、ダウンロードできるようになった。行政でのポッドキャスト活用は進み、竜巻や台風の警戒情報からNY警察の警戒情報など、ナローキャストで、従来メディアでは伝えられらないことをポッドキャストで伝達しはじめたようだ。


hiltonpod
【タイトル】パリスヒルトンが生声で…
【コンテンツ名】ハウスオブワックス 邦題:蝋人形の館
【企業】米ワーナーブラザース映画社
【URL】http://houseofwaxmovie.warnerbros.com/podcast.html
【タイプ】有名人音声ブログ型ポッドキャスト
【目的】映画の販売促進
【内容】
公開前のプロモーションが生命線を握る映画サイトのコンテンツとして、出演者であるパリス・ヒルトン嬢の音声ブログが登場した。映画とは直接関係ない事象でも、世界が注目するセレブならではの音声コンテンツ。話題とは裏腹に映画もコンテンツも泣かず飛ばず。専用プレイヤーもiPodderのOEMを受けて作成されているが、iTunes4.9以降は不要の存在となっている。流れが速い業界なだけに、主流の大手プラットフォームの変化に左右されるところが怖いポッドキャスト市場でもある。

802pod
【タイトル】「ローカル地方FM局の壁を越えてFM802」
【コンテンツ名】podcast802
【企業】株式会社FM802
【URL】http://funky802.com/podcast802/
【タイプ】既存番組活用兼新規ビジネスモデル発掘型ポッドキャスト
【目的】既存のステーションへのアクセスアップと地方局の垣根を超越
【内容】関西圏では絶大な人気を誇るFMステーションでありながら、全世界規模でファンキーなラジオ番組をポッドキャスト中。電波放送法の垣根を越えるラジオの生き残りを賭けた戦略が各地で展開されている。地元のローカルな情報を世界の裏側でも聞きたいという需要があるインターネット時代。ローカル地方局というキーワードを逆手に、ファンキーな関西情報を生声で聞けることはありがたい。筆者も学生時代からずっと聞き続けたFMなだけにとても嬉しい!


podshowredcross
【タイトル】「ポッドショウ赤十字ハリケーン・カトリーナ救済キャンペーン」
【コンテンツ名】ポッドショウポッドキャストネットワーク
【URL】http://www.podshow.com/relief/
【タイプ】緊急救済参加型リンクポッドキャスト
【目的】赤十字への募金を呼びかける放送。ポッドキャスターの機動力。PodShowの社会的貢献など
【内容】インターネットと従来のメディアとの違いは、災害の時ほどよく現れる。世界のポッドキャスターが、声によるトラックバックを寄せてカトリーナの被害による救済募金をそれぞれのメッセージによって伝えるアグリゲーションサイト。
従来は、アーティストとポッドキャスターを結びつけるサイト。有名VCから885万ドル(約10億円)の出資を受けるなど米国ポッドキャスト市場のブーミングを感じる。


georgiapod
「夢を叶えるための訓示が熱いメッセージで」
【コンテンツ名】ジョージア「Radio GEORGIA Special Dream Navigators」
【企業】日本コカ・コーラ株式会社
【URL】http://dream-navigators.cocolog-nifty.com/
【タイプ】ラジオ提供番組型ポッドキャスト
【目的】ジョージアWebサイトへの誘引
【内容】夢をつかむためのヒントがつかめるポッドキャスト。自分の手で夢を勝ち取ってきたスポーツ選手たちとのインタビューを集め、ジョージア缶コーヒーのイメージをアップさせるポッドキャスト。ラジオではついつい聞きそびれてしまうが、ダウンロードだから必ず、聞くことができる。毎回、勇気とエネルギーが短時間で与えてもらえるところにコーヒーとのマッチングを感じる。
自分を信じて、直感を信じ、たくさん動き、努力するという人生のヒントがニートにも届くのかもしれない。



ポッドキャストの展開が見込める4つの機能とソリューション

ポッドキャストは、まだ生まれて数ヶ月の新しいメディアである。しかし、ポッドキャストは、インターネットの世界を、画面からある意味、開放したといえる。コンピュータの前や画面を見なければ接触することができなかったコンテンツを、いつでもどこでも使えるメディアに変えた。使い古された言葉でいうと「ユビキタスメディア」として新たな体験を提供することだろう。デバイス間の連動はもっと便利にシンプルとなり、あたかもモバイル機器とPCの間をシームレスに取り囲む環境が構築されるだろう。
さらに、プロフェッショナルやアマチュアの領域を超えて、企業と顧客が対等な立場でコミュニケートしていくシーンが想定され、特に4つの機能、「広報」「学習」「アーカイブ」「CGM」という機能で円滑な情報の活用がなされると期待できる。


PodCastMatrix


1.広報機能 Publishing
・IR
・企業広報
・プロモーション
・顧客サービス
・他
2.学習機能 Learning
・eラーニング&トレーニング
・教育コンテンツ配布
・どこでも学習
・ひまつぶしメディア
・他
3.アーカイビング機能 Archiving
・オンデマンド
・リピート
・定額課金
・他
4.参加機能 ConsumerGeneratedMedia
・クチコミ バイラル
・批評&批判
・アフリエイト
・サスティナブル
・他



Ubiquitous Media

“5A” Communications
Anytime
Anybody
Anyplace
Anywhere
Anything


■KNNエンパワーメントコラム
 CMスキップとビデオポッドキャスト 神田敏晶

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KNN神田です。

TBSと楽天との事業統合、ワンセグ放送、次世代DVD、デジタル地上波普及策と、このところTVにまつわるニュースでいっぱいだ。IT企業が大手メディアと提携していく姿は、今はイビツであっても、近い将来何の不思議なものではないくらい「アタリマエ」になっていくことだろう。むしろ、放送業界が今まで、営業と制作と放送さえしていれば、平和だった時代だからである。視聴率さえ稼いでいれば、誰からも文句がでず、スポンサーの製品が売れていた時代である。しかし、HDD搭載のビデオレコーダーの登場は、番組の編成権をエンドユーザーに与えてしまった。本当のタイムシフトがはじまったのだ。2005年10月13日、アップルコンピュータは、iPodにビデオコーデックのデコード処理機能を持つ、通称:「ビデオiPod」を発表した。「iPodにビデオ機能は必要ない」と断言していたジョブズも、変化には敏感になっている。iPod nanoの発売から一か月弱。なぜにこんなにも早い新製品リリースをおこなったのだろうか? クリスマス商戦にそなえるため?いや、きっとそれは、米ディズニーが保有するABCとの歴史的な提携を、世界に向けて発表したかったからだろう。今回、ABCは、ドラマの人気番組をビデオiPodに「ビデオポッドキャスト」として人気ドラマを有償で配信をはじめた。しかも1.99ドルという価格だ。これはTV業界にとって、はじめての従来のビジネスモデルを超えたチャレンジである。放送日の翌日に広告なしで流れる。試しに「LOST」を購入してみた。アメリカのドラマでCMがないのは違和感があるが、十分に楽しめる。オンエアーやDVDレコーダーに録画すればタダで見られるのになぜわざわざ……。話題になっている番組をとり損ねたり、新型iPodでは、朝の通勤時にも見ることができる点が魅力だ。TV番組をわざわざ、通勤時まで見たいか? というとそうでもない。しかし、iPodのような端末に保存され、いつでも視聴できるとすると便利なひまつぶしツールとなることだろう。しかもポイントは1.99ドルで購入しているということだ。これはしっかりと見たい番組しか購入しない。さらにiTunes Music Storeには、「imix」という自分のプレイリストを紹介する仕組みがある。近い将来、自分の好みのテレビ番組をimixで紹介し、知人がそこから番組を購入したら、アフリエイトがはいるなんて仕組みも簡単に想像できるだろう。さらにコマーシャル専門のビデオポッドキャストも、今後は展開できるだろう。もちろん、こちらは無料だ。TVだとサイトのトップページにしかジャンプさせられないが、コマーシャルのビデオポッドキャストならば、製品やサービスページにダイレクトで飛ばすことができるだろう。また、それらのCMのビデオポッドキャストがGoogleのアドセンスのように、個人放送局のコンテンツに挿入されて配信されたら…TVという、もったまま移動できない、高画質やデジタルに依存した媒体が、これらのIT技術を取り入れるまでには、さらには時間がかかりそうだ。手っ取り早い解決策がTV局の買収であるが、ネットIT企業との相互の文化交流がまだまだ必要である。お互いにお互いの業界のことが、わかりあっていないからだ。明るいテレビの未来を考えるのは何も、テレビ局や大手ネットIT企業だけではない。グラスルーツな、立場からテレビの未来の理想を描いて、ユーザーとしての需要をパブリックにすればいい。

■KNNエンパワーメントコラム
 メディアとしてのポッドキャスト 神田敏晶
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KNN神田です。

一昨日から、FNSの25時間テレビをずっーと見ていた。「ボクたちはテレビを愛している」という、どうやらFNSグループ全体へのインナー向けのメッセージだったようだ。ホリエモンがいなければ、テレビ局はこんなにも、緊張感を持たなかっただろう。未成年飲酒の件などについてはふれられず、バラエティ芸人でささえられた学生の文化祭のような一日であった。当然、テレビは広告主がいるから僕たちは番組を無料で楽しめる。しかし、これからは、ネットで有料でテレビを見ることが、早ければこの秋から始まる。きっとこの有料はありえなく、なし崩し的に無料になることだろう。すると、テレビとネットの差はますます希薄となってくる。テレビは、テレビモニタで見るか、コンピュータディスプレイで見るかの違いでしかなくなる。これは、大きな違いだ。テレビの前にいる時の、ボクたちの感覚はOFFであり受動的でありパッシブであり、15度、体が後ろへくつろいでいる状態だ。しかし、コンピュータに向かって、キーボードとマウスを前にした場合、感覚はONであり、能動的であり、アクティブであり、15度体が前に前傾している。これは、PCを前にしていると、目と指はすべてPCに奪われているからだ。さらに、コンペティターは多い。電子メール、SPAMの削除作業、WEB、ニュースサイト、ECサイト、BLOG、チャット、EXCEL、コンピュータモニタは、もう情報の嵐。そんなところに、WMP(ウインドウズメディアプレイヤー)を立ち上げて、無理やりMSNに拉致されそうになりながら、テレビを見ようと思う人は、そう多くない。ネットに向かっている人を、一つのことに集中させることは、もはや2ちゃんねるでも、企業でも、アダルトサイトでも難しい時代になっている。そんなところに、ネットと親和性の高いメディアがあらわれた。それはラジオだ。しかし、ラジオは、好きな番組をいつもやっているとは限らない。FMで音楽をかけていればいいが、万人が好きな音楽など登場しない。そこでポッドキャストだ。リアルタイムで聞く必要はない。携帯音楽プレイヤーにダウンロードして持ち歩けばいい。iPodでなく、そのうち携帯電話にもメモリー経由で転送できるだろう。もう、パケット代金などというセコいビジネスモデルとはおさらばできる。ダウンロード型だから、すでにタイムシフトだけでなく、ロケーションシフトも可能にした。移動の通勤中にもいろんな番組を選択できる。しかし、今はまだまだプリミティブな編成状態だ。いくつかのアグリゲーターが登場したが、どれもまだまだだ。誰が選んだかわからないランキングは意味がないし、コンテンツの良し悪しが評価されていないままのジャンル分類でもいい番組は選べない。そう、今必要なのは、アグリゲーターではなく、編成者や編集者なのだ。これは、SNSのような、知人が選ぶポッドキャスティングは、SBM(ソーシャルブックマーク)のような、このコンテンツを気にいる人の選んでいるポッドキャスティングのような、「フォークソノミー」(folksonomy)[folks(人々)とtaxonomy(分類法)を合わせた造語]的なアグリゲーターが必要となる。iTMS 4.9 でアグリゲーターが不要と言われたが、現在、「International Japan」で登録されているPodcasting局だけでは、何の意味ももたない。日本版でのiTMSには、タグなどを付加したり、このポッドキャストを聞いている人は、このポッドキャストを聞いているというような www.last.fm 的なメタな関連づけが必要だと思う。podcastメタ検索http://www.podscope.com/ をぜひ、参考にしてもらいたい。


●主なポッドキャスティング・アグリゲーター
デジオ宇宙


Seesaaポッドキャスティング

pcas.jp/ 携帯からでも可能


ケロログ


ニフティのポッドキャストジュース


ライブドア

音声コンテンツダウンロード配信 8/1より

ポッドキャスティング狂騒局時代!


iPod+iTunes4.9=PodCastメジャーデビュー

iTunes4.9がリリースされてからは、Podcastingの世界が一大メジャープラットフォームとなった。しかも世界最大のデジタルミュージックストアである「iTunes Music Store(ITMS)」からの購読である。これは、いつでもポッドキャストの有料化が物理的に可能となっており、音楽以外のコンテンツの販売ができるビジネススキームが構築されたことともいえる。




そもそも「ポッドキャスティング」とは?そんなことは、言うまでもない。単なる「音声ファイルのダウンロード流通システム」である。インターネットには、何年も前からあった仕組みだ。しかし、違うのが、「RSS」だった。かつて、ホームページは更新したことを、電子メールで知らせたりしなければならなかったが、「ブログ」がその流れを「RSS」で一気に凌駕してしまった。いや、「ウェブログ」が「ブログ」と命名され、Trackbackなどの概念と共に新しい世界を切り開いたせいだ。
「PodCasting」と命名されたことによって、「RSSによるダウンロード型音声ファイル」は、メジャーデビューすることとなった。さらにRSS2.0でフィードされた音声ファイルは、最大のアグリゲーター(集合サイト)である「ITMS」に集められ、ワンクリックで、更新すると同時に世界中にダウンロードされ、携帯プレイヤーに配信されるのだ。ラジオの電波の届かない、地下鉄であろうが飛行機の中であろうが、PodCastはラジオの代替メディアとなった。

タイムマシン型から自己増殖進化型に変化したネット

それだけではなく、米国では、ラジオ局はもとより、テレビ局や新聞社や、カリフォルニア州知事から、学者。にわかDJから小学生、主婦までもが、「Podcaster(Podcastをする人)」に変身したものだから大変だ。その状況を見ていた、バージンアトランティック空港や、ペットフードのピュリナまで企業ポッドキャスティングに参入してきた。

日本では、「デジオ宇宙」や「Seesaaブログ」「ねとらじ ポッドキャスティング」「Nifty Podcasting Juice」と続々と参入が始まった。

そう、もうすでに、インターネットのDNAは、タイムマシンに乗って、アメリカで流行してから、一年経過して日本に来る時代ではなくなった。世界中のそれぞれの国のドメイン内で、自己増殖で進化していくDNAになっている。

100万人の"マーサ・スチュワート"時代へ

日本では、いまだに「ITMS」がオープンしないままであり、ダウンロードミュージック型社会に取り残されたままだ。これからの恐怖をまったく理解していない。さらに、「ダウンロード・ラジオ」の時代になっているのに、ラジオ放送局は、聴視率や広告モデルの神話を信じて疑わない。

カリスマ妊婦のポッドキャストに、ベビー用品メーカーの広告アフリエイトや、ペットおたくの中学生にペットフードの広告が剥奪される時代を理解していないのだ。
そう、ポッドキャストは、100万人のマーサ・スチュワートを誕生させる子宮を持っている。すでに何人かは身ごもっていることも確かだ。Do you Podcast? or die?


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